2013年 02月 12日
「町山×上杉討論NHK経歴部分」の検証 |
このブログは「上杉隆 氏についての検証」の、「経歴詐称疑惑-NHK編」の後を受ける形で書かれています。このブログを読む前に、是非そちらをお読み下さい。
また、もし「上杉隆 氏についての検証」の纏め人さんがこのブログを読んで、「ここは使える」と思う箇所がありましたら、コピペするなりしてお使い下さい。その場合、語句の変更や削除は勿論、一切の編集を自由に行なって下さい。事前連絡も必要ありません。
2012年3月 ニコニコ動画での町山智浩氏との討論経歴編
NHK勤務経歴に関する町山氏との討論部分を検証します。
町山氏質問要旨
①週刊現代記事で、NHK経歴は正社員でも記者職でもないと決着済みですね?。
②『ビジネスメディア誠』で「大学を卒業しNHKに就職しました」と発言しているのは何故?
③岩上安身氏との対談で、「正社員です」と発言しているのは何故?
上杉隆氏の返答要旨
①週刊現代記事に関する説明
平沢勝栄議員と週刊新潮間の裁判で私の経歴が取り沙汰された際、NHK記者職内定書、勤務実態の記載された預金通帳を提出し、NHK報道局職務経歴を裁判所に認められた。
週刊現代の記事を私が批判したという噂が流れたらしく、その後に当該記事が出た。
週刊現代が何故そのような記事を書いたのか未だに分からない。
②『ビジネスメディア誠』に関する説明
NHKで記者職で働いたと発言したことは過去1度もない。
『ビジネスメディア誠』の記載は恐らく編集サイドのミス。
訂正されていないか、訂正前か、 私が気付かない状況でそれが出ている。
間違って載ると気付けば、常に訂正を求めている。
③岩上安身氏との対談に関する説明
岩上氏の「内定したの?」という質問に対して「内定です」と答えた。
内定の内容に関しては恐らく「社員です」と答えた。
NHKでは学ぶことも多かったがNHK在職経歴を特に誇りとは思っていない。
NHK以上に得たものが多い富士屋ホテルを経歴に載せて欲しいと依頼している。
検証
①週刊現代記事
町山氏が「正社員でも記者職でもない」と確認しているのに対し、「勤務実態」を持ち出し、「NHKでの勤務の有無」を答えている。つまり返答になっていない。町山氏の問いかけに対しては、「正社員or正社員でない」「記者職or記者職でない」で答えるべきところ、上杉氏は質問をはぐらかし、裁判所に認められたという「NHK報道局職務経歴」を持ちだす。町山氏が勤務実態の中味・・・つまりどういった身分で勤務していたかを訊いているのに、それには一切答えず、ダラダラと週刊現代が何故上杉氏の記事を書いたのか、怪しげな背景を語りだす。そして、記事自体が意味不明だとミスリードしている。
上杉氏は以前、自身の過去のブログで、記事に答える形でこう書いている。
・「『記者見習い』とはアルバイトではないのか?」
あの〜、NHKの記者は採用から半年間、全員が「記者見習い」なんですけど……。
う〜ん、おそらく、ちゃんとしたルートで採用されていない「NHK関係者」がコメントしているんでしょうね。
記事にコメントを寄せたNHK関係者を、「ちゃんとしたルートで採用されていない」と揶揄しつつ、逆説的に自分は「ちゃんとしたルートで採用され」、その上で正規職員も採用から半年間は「記者見習い」だと主張し、「アルバイト勤務」を否定している。要は「正規職員」だったと書いているのだ。ならば、町山氏にハッキリと、「NHK正社員で記者職でした」と答えれば済む筈である。何故上杉氏はスッキリと答えず、話しをはぐらかすのか。因みに上杉氏は、過去のブログの別のページでは、自身の経歴をこう書いている。
○「NHK記者見習」(2年1ヶ月)
自身で「記者見習い」で働くのは半年と書きながら、別のページではその身分を2年1ヶ月続けたと主張し、論理矛盾を起こしている。上杉氏がスッキリと返答出来ない理由はここら辺にあると考えられる。
②『ビジネスメディア誠』
ここでは「大学を卒業しNHKに就職しました」という、上杉氏の発言を取り上げている。週刊現代の記事で、「正社員ではない」と決着がついているのに、何故こういった発言をするのか、と、町山氏は訊いている。つまり、上杉氏のNHK勤務の実態が、正社員であったかを再度確認している。ところが上杉氏は、「NHK記者職と言ったことはない」と、ここでもズレた返答をする。更に続けて、記載は編集サイドのミスと言う。これは本当なのか?
そもそも『ビジネスメディア誠』の当該記事は、対談形式で書かれており、「大学を卒業しNHKに就職しました」という発言は、上杉氏自身のものである。記事に添付された略歴であれば、編集サイドのミスも有り得るが、対談の書き起こしであれば、上杉氏自身がこの発言をしたと考えるのが自然である。百歩譲れば、編集担当が聴き間違い、若しくは転記ミスをしたとも考えられる。では、上杉氏は過去一度も「NHK記者」を自称したことがなかったのか?
上杉氏の著作の著者略歴を確認すると、『この国の「問題点」 続・上杉隆の40字で答えなさい』と、『放課後ゴルフ倶楽部 勉強よりも恋よりも、僕らはゴルフがしたかった』の2冊には、シッカリ「NHK取材記者」と書かれている。自著の著者略歴に「NHK取材記者」と書いておきながら、「NHK記者職と言ったことはない」は、常識的に考えて通らないのではないか。「NHK取材記者」と「NHK記者職」は別物と言い張るかも知れないが、マスコミ界隈ではこれが通るのだろうか?上杉氏は著者略歴に関しても、「編集サイドのミス」と言い張るかもしれない。だが、この言い訳も次を見れば非常に苦しい。
「NHK取材記者」が略歴に記載された本の内、『この国の「問題点」』は大和書房から出版されているが、同じ大和書房からは、前年に『上杉隆の40字で答えなさい きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」』が出版されている。その略歴には何故か、「テレビ局」としか書かれていない。同じ出版社が2年続けて同じ作者の、しかもシリーズ物の続編を出版するのに、確認もせず、著者略歴を勝手に変更することが有り得るだろうか。これだけなら、無能な編者のミスと苦しい言い訳をするかも知れない。しかし、「NHK取材記者」と書かれたもう一冊、『放課後ゴルフ倶楽部』は、大和書房とは別の、ゴルフダイジェスト社から出版されている。しかも、ゴルフダイジェスト社から出版するのは、本作が初めてである。著者略歴は当然上杉氏に確認した上で記載するだろう。因みに『放課後ゴルフ倶楽部』の出版日は、『この国の「問題点」』の2ヶ月後である。別の出版社であること、時間的な近さを考えると、この2冊の著者略歴は、この時期に、上杉氏が両社へ申し入れをして、記載したと考えるのが合理的である。つまり、「編集サイドのミス」は有り得ない。
また、上杉氏は「間違って載ると気付けば、常に訂正を求めている」と言うが、町山氏との討論から1年近くが経過した、2013年2月11日現在、『ビジネスメディア誠』の記事は訂正されていない。
③岩上安身氏との対談
上杉氏は岩上氏の「内定したの?」という質問に対し、「内定ですと答えた」と言っているが、実際の岩上氏の質問は、「NHKでの勤務の実態は、正規職員なのかバイトなのか」を訊いている。ここで上杉氏は何故「内定」に言葉をすり替えたのだろう。そこで、岩上安身氏との対談文字起こしを読んでみると、やはり、岩上氏との対談でも、「内定」という言葉を多用している。岩上氏との対談動画(1時間1分23秒から)を見れば、岩上氏が、NHKでの勤務が「正規職員」なのか「バイト」なのかを訊いていることが分かる。それに対し、上杉氏は最初に「入局」と言いつつ、その後すぐに「内定」を連発する。この対談、岩上氏視点からは、「新卒で正規職員として働いた」としか見えないが、上杉氏視点で会話に注釈を入れるとこうなる。
上杉:その後NHKにあの入ったわけです。あの経歴詐称の・・・
岩上:バイト?それバイト?
上杉:違う違う、ほんとに入局、(と言うか正社員の)内定ですよ。で、内定して、これ話しします?
岩上:話して下さい
上杉:内定して
岩上:正社員なの?
上杉:正社員(として内定)、当たり前じゃないですか
岩上:正社員なんだ
上杉:で、その時に、まぁ、あの、最初内定して、5月・・・いつだったっけなあれ?5月の5日かな?
岩上:新卒として内定したんだ?
上杉:新卒として内定です。
最初の「入局」という言葉を外せば、「NHKに正社員として入局した」と、上杉氏視点では語っていないのが分かる。「入局」という言葉を発する時、上杉氏が口ごもり気味なのも見逃せない。以上を踏まえ、「内定」に言葉をすり替えた理由を考えると、答えは一つしかない。恐らく上杉氏は、NHKに正規職員として入局していない。
上杉氏は話しをはぐらかすように、「NHK在職経歴を誇りとは思っていない」と言うが、当たり前である。雑用アルバイトの経歴を、普通は誇りに思わない。だが上杉氏の文脈によれば、誇りを持てないのは、「NHKは自分の自由がない。通信社記者の扱いをされて、あそこ行ってこい、 ここ行ってこい、とストレートニュースを追いかけさせられる。自分の意思がないんです。ジャーナリストなのに」となる。NHKでの勤務経歴を誇りに思わないのは、バイトだったからではなく、NHK記者が、自分の意思を持てない惨めな存在だからということらしい。
では、NHK以上に意義の多かったという、富士屋ホテルを誇りに感じているのだろうか。
上杉氏は、「富士屋ホテルを経歴に載せて欲しいと依頼している」と発言しているが、もう一度著者略歴を見れば、この発言も誤魔化し、御為ごかしなのがよく分かる。上杉氏の著者略歴に「富士屋ホテル」が載っているのは、28著作中僅か5回。対して、NHKに該当する経歴は、実に25回も載っている。因みにNYTは28回。上杉氏の発言とは裏腹に、上杉氏は「富士屋ホテル」以上に、殊更「NHK」をアピールしたいようだ。「NHK」を誰よりも利用し吹聴しているのは、「NHK」を誇りに思っていない、上杉氏自身ではないのか。
「町山×上杉討論NHK経歴部分」を検証してに続く
また、もし「上杉隆 氏についての検証」の纏め人さんがこのブログを読んで、「ここは使える」と思う箇所がありましたら、コピペするなりしてお使い下さい。その場合、語句の変更や削除は勿論、一切の編集を自由に行なって下さい。事前連絡も必要ありません。
2012年3月 ニコニコ動画での町山智浩氏との討論経歴編
NHK勤務経歴に関する町山氏との討論部分を検証します。
町山氏質問要旨
①週刊現代記事で、NHK経歴は正社員でも記者職でもないと決着済みですね?。
②『ビジネスメディア誠』で「大学を卒業しNHKに就職しました」と発言しているのは何故?
③岩上安身氏との対談で、「正社員です」と発言しているのは何故?
上杉隆氏の返答要旨
①週刊現代記事に関する説明
平沢勝栄議員と週刊新潮間の裁判で私の経歴が取り沙汰された際、NHK記者職内定書、勤務実態の記載された預金通帳を提出し、NHK報道局職務経歴を裁判所に認められた。
週刊現代の記事を私が批判したという噂が流れたらしく、その後に当該記事が出た。
週刊現代が何故そのような記事を書いたのか未だに分からない。
②『ビジネスメディア誠』に関する説明
NHKで記者職で働いたと発言したことは過去1度もない。
『ビジネスメディア誠』の記載は恐らく編集サイドのミス。
訂正されていないか、訂正前か、 私が気付かない状況でそれが出ている。
間違って載ると気付けば、常に訂正を求めている。
③岩上安身氏との対談に関する説明
岩上氏の「内定したの?」という質問に対して「内定です」と答えた。
内定の内容に関しては恐らく「社員です」と答えた。
NHKでは学ぶことも多かったがNHK在職経歴を特に誇りとは思っていない。
NHK以上に得たものが多い富士屋ホテルを経歴に載せて欲しいと依頼している。
検証
①週刊現代記事
町山氏が「正社員でも記者職でもない」と確認しているのに対し、「勤務実態」を持ち出し、「NHKでの勤務の有無」を答えている。つまり返答になっていない。町山氏の問いかけに対しては、「正社員or正社員でない」「記者職or記者職でない」で答えるべきところ、上杉氏は質問をはぐらかし、裁判所に認められたという「NHK報道局職務経歴」を持ちだす。町山氏が勤務実態の中味・・・つまりどういった身分で勤務していたかを訊いているのに、それには一切答えず、ダラダラと週刊現代が何故上杉氏の記事を書いたのか、怪しげな背景を語りだす。そして、記事自体が意味不明だとミスリードしている。
上杉氏は以前、自身の過去のブログで、記事に答える形でこう書いている。
・「『記者見習い』とはアルバイトではないのか?」
あの〜、NHKの記者は採用から半年間、全員が「記者見習い」なんですけど……。
う〜ん、おそらく、ちゃんとしたルートで採用されていない「NHK関係者」がコメントしているんでしょうね。
記事にコメントを寄せたNHK関係者を、「ちゃんとしたルートで採用されていない」と揶揄しつつ、逆説的に自分は「ちゃんとしたルートで採用され」、その上で正規職員も採用から半年間は「記者見習い」だと主張し、「アルバイト勤務」を否定している。要は「正規職員」だったと書いているのだ。ならば、町山氏にハッキリと、「NHK正社員で記者職でした」と答えれば済む筈である。何故上杉氏はスッキリと答えず、話しをはぐらかすのか。因みに上杉氏は、過去のブログの別のページでは、自身の経歴をこう書いている。
○「NHK記者見習」(2年1ヶ月)
自身で「記者見習い」で働くのは半年と書きながら、別のページではその身分を2年1ヶ月続けたと主張し、論理矛盾を起こしている。上杉氏がスッキリと返答出来ない理由はここら辺にあると考えられる。
②『ビジネスメディア誠』
ここでは「大学を卒業しNHKに就職しました」という、上杉氏の発言を取り上げている。週刊現代の記事で、「正社員ではない」と決着がついているのに、何故こういった発言をするのか、と、町山氏は訊いている。つまり、上杉氏のNHK勤務の実態が、正社員であったかを再度確認している。ところが上杉氏は、「NHK記者職と言ったことはない」と、ここでもズレた返答をする。更に続けて、記載は編集サイドのミスと言う。これは本当なのか?
そもそも『ビジネスメディア誠』の当該記事は、対談形式で書かれており、「大学を卒業しNHKに就職しました」という発言は、上杉氏自身のものである。記事に添付された略歴であれば、編集サイドのミスも有り得るが、対談の書き起こしであれば、上杉氏自身がこの発言をしたと考えるのが自然である。百歩譲れば、編集担当が聴き間違い、若しくは転記ミスをしたとも考えられる。では、上杉氏は過去一度も「NHK記者」を自称したことがなかったのか?
上杉氏の著作の著者略歴を確認すると、『この国の「問題点」 続・上杉隆の40字で答えなさい』と、『放課後ゴルフ倶楽部 勉強よりも恋よりも、僕らはゴルフがしたかった』の2冊には、シッカリ「NHK取材記者」と書かれている。自著の著者略歴に「NHK取材記者」と書いておきながら、「NHK記者職と言ったことはない」は、常識的に考えて通らないのではないか。「NHK取材記者」と「NHK記者職」は別物と言い張るかも知れないが、マスコミ界隈ではこれが通るのだろうか?上杉氏は著者略歴に関しても、「編集サイドのミス」と言い張るかもしれない。だが、この言い訳も次を見れば非常に苦しい。
「NHK取材記者」が略歴に記載された本の内、『この国の「問題点」』は大和書房から出版されているが、同じ大和書房からは、前年に『上杉隆の40字で答えなさい きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」』が出版されている。その略歴には何故か、「テレビ局」としか書かれていない。同じ出版社が2年続けて同じ作者の、しかもシリーズ物の続編を出版するのに、確認もせず、著者略歴を勝手に変更することが有り得るだろうか。これだけなら、無能な編者のミスと苦しい言い訳をするかも知れない。しかし、「NHK取材記者」と書かれたもう一冊、『放課後ゴルフ倶楽部』は、大和書房とは別の、ゴルフダイジェスト社から出版されている。しかも、ゴルフダイジェスト社から出版するのは、本作が初めてである。著者略歴は当然上杉氏に確認した上で記載するだろう。因みに『放課後ゴルフ倶楽部』の出版日は、『この国の「問題点」』の2ヶ月後である。別の出版社であること、時間的な近さを考えると、この2冊の著者略歴は、この時期に、上杉氏が両社へ申し入れをして、記載したと考えるのが合理的である。つまり、「編集サイドのミス」は有り得ない。
また、上杉氏は「間違って載ると気付けば、常に訂正を求めている」と言うが、町山氏との討論から1年近くが経過した、2013年2月11日現在、『ビジネスメディア誠』の記事は訂正されていない。
③岩上安身氏との対談
上杉氏は岩上氏の「内定したの?」という質問に対し、「内定ですと答えた」と言っているが、実際の岩上氏の質問は、「NHKでの勤務の実態は、正規職員なのかバイトなのか」を訊いている。ここで上杉氏は何故「内定」に言葉をすり替えたのだろう。そこで、岩上安身氏との対談文字起こしを読んでみると、やはり、岩上氏との対談でも、「内定」という言葉を多用している。岩上氏との対談動画(1時間1分23秒から)を見れば、岩上氏が、NHKでの勤務が「正規職員」なのか「バイト」なのかを訊いていることが分かる。それに対し、上杉氏は最初に「入局」と言いつつ、その後すぐに「内定」を連発する。この対談、岩上氏視点からは、「新卒で正規職員として働いた」としか見えないが、上杉氏視点で会話に注釈を入れるとこうなる。
上杉:その後NHKにあの入ったわけです。あの経歴詐称の・・・
岩上:バイト?それバイト?
上杉:違う違う、ほんとに入局、(と言うか正社員の)内定ですよ。で、内定して、これ話しします?
岩上:話して下さい
上杉:内定して
岩上:正社員なの?
上杉:正社員(として内定)、当たり前じゃないですか
岩上:正社員なんだ
上杉:で、その時に、まぁ、あの、最初内定して、5月・・・いつだったっけなあれ?5月の5日かな?
岩上:新卒として内定したんだ?
上杉:新卒として内定です。
最初の「入局」という言葉を外せば、「NHKに正社員として入局した」と、上杉氏視点では語っていないのが分かる。「入局」という言葉を発する時、上杉氏が口ごもり気味なのも見逃せない。以上を踏まえ、「内定」に言葉をすり替えた理由を考えると、答えは一つしかない。恐らく上杉氏は、NHKに正規職員として入局していない。
上杉氏は話しをはぐらかすように、「NHK在職経歴を誇りとは思っていない」と言うが、当たり前である。雑用アルバイトの経歴を、普通は誇りに思わない。だが上杉氏の文脈によれば、誇りを持てないのは、「NHKは自分の自由がない。通信社記者の扱いをされて、あそこ行ってこい、 ここ行ってこい、とストレートニュースを追いかけさせられる。自分の意思がないんです。ジャーナリストなのに」となる。NHKでの勤務経歴を誇りに思わないのは、バイトだったからではなく、NHK記者が、自分の意思を持てない惨めな存在だからということらしい。
では、NHK以上に意義の多かったという、富士屋ホテルを誇りに感じているのだろうか。
上杉氏は、「富士屋ホテルを経歴に載せて欲しいと依頼している」と発言しているが、もう一度著者略歴を見れば、この発言も誤魔化し、御為ごかしなのがよく分かる。上杉氏の著者略歴に「富士屋ホテル」が載っているのは、28著作中僅か5回。対して、NHKに該当する経歴は、実に25回も載っている。因みにNYTは28回。上杉氏の発言とは裏腹に、上杉氏は「富士屋ホテル」以上に、殊更「NHK」をアピールしたいようだ。「NHK」を誰よりも利用し吹聴しているのは、「NHK」を誇りに思っていない、上杉氏自身ではないのか。
「町山×上杉討論NHK経歴部分」を検証してに続く
by sputnikcrisis01
| 2013-02-12 12:45